受忍の限度?住民意識の向上?

上野地域のヘリ騒音や
風圧振動

 我が宮古島の地元新聞は6月30日にあったこんなニュースを社会面で伝えていました。それは宮古島で唯一自衛隊が駐屯する上野地域の野原部落会が、居住地域の上空を低空飛行する自衛隊ヘリコプターの騒音と風圧振動の被害を受けているとして、市長に対し、改善方支援の要請を行ったというものでした。被害を与えている当事者(すなわち自衛隊)に対しての要請はこれからのようでした。被害の内容は

  1. ヘリポートと居住地は直線距離で約200mしか離れていない。
  2. 週3~4回は居住地の上空を飛んでいる。
  3. 年に数回は夜間訓練がある。


などとして飛行ルートの変更などの改善策を要請していくとしている旨報じられていました。私が知る限り、同地域の人々が基地被害に対して公式に文句を言うのは初めてのように思います。これは、最近のヘリ騒音や風圧振動が住民の受忍限度を超える状況にいたったということでしょうか。それとも恒常化した現実に対する住民意識の変化なのでしょうか。

 いずれにせよ住民が我慢ならないことに対して公然と異議や抗議の声をあげることは、しばしば必要なことであると思います。たとえそれが国の施策であってもです。当該部落会の行動に賛意を表明したく思います。防衛省の出先にも要請すべきでしょう。

 蛇足ですが、与那国町の首長の「行動」(自衛隊の同島への配備要請)は住民意思を軽んじたスタンドプレーに見えます。このことは島の過疎、少子高齢化、地域の衰弱への対応という建前をもってしても正当化し得ないと思われます。

  

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