今、6月議会(2012年、H24)を振り返って
宮古島のバス賃割引、等
今6月定例会は、6月15日から27日までの8日間(土、日休会日1日間を除く)開かれました。議案は、一般会計補正予算(第1号)、港湾事業特別会計補正予算(第1号)、介護保険特別会計補正予算(第1号)の予算関係議案の他、条例5議案、辺地計画の変更、全島エネルギーマネジメントシステム事業にかかる委託契約、財産の取得等10議案、市長の専決処分の報告7件及び報告事案7件が処理されました。
特に対立するほどの議案はなかったのですが、問題にされたのが、一般会計補正予算の7款商工費の3目、観光費で補正されたNPOガイアアート協会補助金の360万円。狩俣七光湾に設置されている「森まりこ」氏のサンピラー築造にかかる補正予算です。維持管理費が主だということで、この維持費用も氏の「ふるさと納税」を実質充当するという説明ですが、維持管理を市が長期にわたっておこなうのか、という点、それから海にある自然岩石の一部を切り崩して人工物をとりつけるというあり方がどうなのかという観点で、亀濱議員と上里議員がこの予算に反対をしました。
また一般質問のなかで、北朝鮮の「人工衛星」だとか「ミサイル」だとかいわれた飛翔体の打ち上げにともなう陸自(地対空誘導弾パトリオット・PAC 3の配備)と市の対応について、上里議員が発言した「さながら戦時下の様相」という発言にたいして、市長がこの発言を取り消さない限りは答弁をしないとして、約50分議会が止まるなどの事態もありました。自衛隊員が鉄カブトに迷彩服で総務部長室に連日詰めたことを「・・・の様相」と表現したわけですが、この発言の際に、議場では別にこれを批判する声もなく、静粛そのものでした。その後、市長が陳謝して正常化しましたが、このことについての私の感想を一言で言えば「市長の過剰反応」の感でした。
今議会ではうれしいことが2点、危惧すること1つがありました。
うれしいことといえば、平成19年(2007年)に当時の市当局によって企業に売却された、旧城辺町有地で市町村合併によって市有地となった東平安名崎根元付近の土地約20ha(売却額199,466,990円)を現市当局が買い戻しを視野に具体的に動いていることです。
このことについては、今年に入ってから当局の担当者から企業の動向(具体的に開発の動きがないこと等)を聞き取りするなかで、土地売買契約書第14条の買い戻し条項にもとづき買い戻さねばならない状況(売却額と同額)も想定されていることについては説明を受けているところでした。
ただ、13条、売買土地の譲渡禁止等の条項では、信託銀行、信託会社、関連会社への所有権移転も可能であることから、転売等、このあたりを特に懸念していたのですが、近年の経済の落ち込み、観光客の減少、追い打ちをかけるかのような東日本大震災の影響等、とても大規模リゾートの開発を手がける社会状況にないことも影響しているようです。
買い戻しを予約するための売買予約契約を6月4日におこない、仮登記を6月7日に完了し、これにより買い戻しの最優先権利を確保した。今後の対応については、平成25年6月27日までとなっている企業側のホテル等開発が具体化しない場合は、市が買い取ることになる。市の買い取り財源は一般財源を充てることになる。企業の契約不履行による違約金は発生しない。ということでした。
もう一点は、バス通学にかかる高校生の通学費軽減の件です。以前からバス通学については、
この2点が何とか改善できないものか、ということで何度か一般質問で取り上げてきました。
1の最終バスについては、高校生たちの部活やその他の事情で乗り遅れが生じた場合、親もしくは保護者が迎えに行かねばならず、特に共働きの親など大きな負担になるのが現状です。ですから現行より1時間くらいくり下げられないものか、行政の側からのアプローチを求めたのですが、会社側は新たな出費が伴うことを理由に、これを拒否しています。
うれしいことのもう一つがバス賃の件です。
学生のバス券は、購入時に通常料金の75%の金額が設定されています。例えば私の住む保良~平良ですと片道500円(大人、高校生とも同額)、往復1,000円です。バス券は1冊50枚(50回分)ですから、通常ですと500円×50枚=25,000円ですが、購入時は25%引きで18,750円の計算になります。
これまでねばって質問をつづけた甲斐もあって、観光商工局が割引の実態などを調査し、割引にかかる市の負担が特に過重ということでもないことから、今回の50%引きにいたったというのが今回の内情のようです。保良~平良の回数券代は今年8月から12,500円に引き下げられることになります。これまでより6,250円は安くなるわけです。これは大きいです。
差額の分は宮古島市が負担しますから、会社の損失にはなりません。市も会社もこの割引によって利用者が増えれば、という期待もあるようです。この割引はあくまで試験的に行うとのことで、結果次第では元に戻ることもあるようです。
いずれにせよ、利用者にとっては朗報に違いありません。
これがうれしかったことの二つ目でした。
今回の終わりに、懸念していることの1つ学校の統廃合問題について記します。6月議会で市教育委員会は今後、中学校の統廃合を先行してすすめると答弁しています。このことはしばらく置くとして、特に小学校における複式学級の解消については一部統廃合をすすめるとしており、どういう学校を対象とするかについては、児童の通学距離や通学時間の問題、あたらしい場所でのあたらしい学校ではなく(既存の学校に統合できる)、というようなことがらを条件としているようであり、まだまだ気が抜けないのが現状です。注意深く見守っていく必要があります。
特に対立するほどの議案はなかったのですが、問題にされたのが、一般会計補正予算の7款商工費の3目、観光費で補正されたNPOガイアアート協会補助金の360万円。狩俣七光湾に設置されている「森まりこ」氏のサンピラー築造にかかる補正予算です。維持管理費が主だということで、この維持費用も氏の「ふるさと納税」を実質充当するという説明ですが、維持管理を市が長期にわたっておこなうのか、という点、それから海にある自然岩石の一部を切り崩して人工物をとりつけるというあり方がどうなのかという観点で、亀濱議員と上里議員がこの予算に反対をしました。
また一般質問のなかで、北朝鮮の「人工衛星」だとか「ミサイル」だとかいわれた飛翔体の打ち上げにともなう陸自(地対空誘導弾パトリオット・PAC 3の配備)と市の対応について、上里議員が発言した「さながら戦時下の様相」という発言にたいして、市長がこの発言を取り消さない限りは答弁をしないとして、約50分議会が止まるなどの事態もありました。自衛隊員が鉄カブトに迷彩服で総務部長室に連日詰めたことを「・・・の様相」と表現したわけですが、この発言の際に、議場では別にこれを批判する声もなく、静粛そのものでした。その後、市長が陳謝して正常化しましたが、このことについての私の感想を一言で言えば「市長の過剰反応」の感でした。
今議会ではうれしいことが2点、危惧すること1つがありました。
うれしいことといえば、平成19年(2007年)に当時の市当局によって企業に売却された、旧城辺町有地で市町村合併によって市有地となった東平安名崎根元付近の土地約20ha(売却額199,466,990円)を現市当局が買い戻しを視野に具体的に動いていることです。
このことについては、今年に入ってから当局の担当者から企業の動向(具体的に開発の動きがないこと等)を聞き取りするなかで、土地売買契約書第14条の買い戻し条項にもとづき買い戻さねばならない状況(売却額と同額)も想定されていることについては説明を受けているところでした。
ただ、13条、売買土地の譲渡禁止等の条項では、信託銀行、信託会社、関連会社への所有権移転も可能であることから、転売等、このあたりを特に懸念していたのですが、近年の経済の落ち込み、観光客の減少、追い打ちをかけるかのような東日本大震災の影響等、とても大規模リゾートの開発を手がける社会状況にないことも影響しているようです。
6月定例会の副市長の答弁では
買い戻しを予約するための売買予約契約を6月4日におこない、仮登記を6月7日に完了し、これにより買い戻しの最優先権利を確保した。今後の対応については、平成25年6月27日までとなっている企業側のホテル等開発が具体化しない場合は、市が買い取ることになる。市の買い取り財源は一般財源を充てることになる。企業の契約不履行による違約金は発生しない。ということでした。
もう一点は、バス通学にかかる高校生の通学費軽減の件です。以前からバス通学については、
- 平良発最終バスの時刻が早すぎないかという点
(宮古協栄さんだとだいたい午後7時発・平日) - バス賃が安くないという現状
この2点が何とか改善できないものか、ということで何度か一般質問で取り上げてきました。
1の最終バスについては、高校生たちの部活やその他の事情で乗り遅れが生じた場合、親もしくは保護者が迎えに行かねばならず、特に共働きの親など大きな負担になるのが現状です。ですから現行より1時間くらいくり下げられないものか、行政の側からのアプローチを求めたのですが、会社側は新たな出費が伴うことを理由に、これを拒否しています。
うれしいことのもう一つがバス賃の件です。
学生のバス券は、購入時に通常料金の75%の金額が設定されています。例えば私の住む保良~平良ですと片道500円(大人、高校生とも同額)、往復1,000円です。バス券は1冊50枚(50回分)ですから、通常ですと500円×50枚=25,000円ですが、購入時は25%引きで18,750円の計算になります。
これまでねばって質問をつづけた甲斐もあって、観光商工局が割引の実態などを調査し、割引にかかる市の負担が特に過重ということでもないことから、今回の50%引きにいたったというのが今回の内情のようです。保良~平良の回数券代は今年8月から12,500円に引き下げられることになります。これまでより6,250円は安くなるわけです。これは大きいです。
差額の分は宮古島市が負担しますから、会社の損失にはなりません。市も会社もこの割引によって利用者が増えれば、という期待もあるようです。この割引はあくまで試験的に行うとのことで、結果次第では元に戻ることもあるようです。
いずれにせよ、利用者にとっては朗報に違いありません。
これがうれしかったことの二つ目でした。
今回の終わりに、懸念していることの1つ学校の統廃合問題について記します。6月議会で市教育委員会は今後、中学校の統廃合を先行してすすめると答弁しています。このことはしばらく置くとして、特に小学校における複式学級の解消については一部統廃合をすすめるとしており、どういう学校を対象とするかについては、児童の通学距離や通学時間の問題、あたらしい場所でのあたらしい学校ではなく(既存の学校に統合できる)、というようなことがらを条件としているようであり、まだまだ気が抜けないのが現状です。注意深く見守っていく必要があります。
2012/07/16
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